『湿疹』と『かぶれ』
「湿疹」とは皮膚に起きる炎症のことで、「皮膚炎」と同じ意味です。
「湿疹」にはさまざまな種類がありますが、よく見られるのが「かぶれ」です。
「かぶれ(接触皮膚炎)」は、皮膚に原因物質が直接触れることで起きます。赤み以外にもポツポツや水ぶくれができることもあり、症状が長引きます。正常な皮膚と患部との境目がくっきりしているのも特徴です。これは、原因物質が触れていた部位だけが反応していることを意味しています。

急性湿疹と慢性湿疹
湿疹の診断では、症状が続いている長さによって「急性湿疹」と「慢性湿疹」に分けて考えます。
「急性湿疹」は出始めてから数時間または数日以内の湿疹で、多くのケースでは早期の治療によって改善します。「急性湿疹」は自然に良くなることもありますが、治療しないで放置していると「慢性湿疹」になります。
「慢性湿疹」になると患部が硬く、ゴワゴワするようになります。どちらも治療方法は基本的に同じですが、慢性湿疹の方が完治までに時間がかかります。
かぶれ(接触皮膚炎)
接触性皮膚炎には、刺激性のものとアレルギー性のものがあります。
刺激性のものは、製品そのものに毒性があり、使ってすぐにかぶれるものです。これは使い出してすぐにかぶれるので、誰でも分かります。
治療が難しいのは、アレルギー性のかぶれです。これはアレルギーが成立してかぶれるもので、(使い始めてすぐにかぶれることはない)長く頻回に使っているものほど、感作されやすい傾向があります。
パッチテストで原因がわかる場合もあります。